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高畑勲さんは訴えた。戦争で死ぬのは「心やさしい現代の若者」。終戦の日、心に刻みたい言葉たち(ハフポスト日本版) - Yahoo!ニュース

「火垂るの墓」「平成狸合戦ぽんぽこ」「かぐや姫の物語」など数々の名作を手掛け、2018年に82歳で亡くなったアニメーション映画監督の高畑勲さん。戦時中の子ども時代には空襲を体験。著作や講演で、戦争放棄を謳う憲法への思いを訴え、戦争の惨禍を肌で感じたことのない若い世代に願いを託していた。 戦後75年の終戦の日に、高畑さんが残した言葉をたどる。 高畑さんが2015年、岡山市内の戦没者追悼式・平和講演会で「人生で最大の出来事」と語ったのは、戦争末期の1945年6月29日未明の岡山空襲だ。(「君が戦争を欲しないならば」岩波書店)。高畑さんは当時9歳、国民学校4年生だった。空から大量に落ちてくる焼夷弾の火の雨から裸足のまま逃げ回り、死体で埋め尽くされた自宅までの焼け跡の道を歩いた。

「反戦映画」ではない

高畑さんの代表作の一つとして語り継がれる、野坂昭如原作の「火垂るの墓」。太平洋戦争末期、神戸の空襲で母親を失った兄と妹が、過酷な暮らしの中で必死に生きようとするも、悲劇の死を迎えるまでを描いた物語だ。「火垂るの墓」を監督するに当たって、高畑さんは宣材パンフの中で次のようにつづっている。 「私たちはアニメーションで、困難に雄々しく立ち向かい、状況を切りひらき、たくましく生き抜く素晴らしい少年少女ばかりを描いて来た。しかし、現実には決して切りひらくことの出来ない状況がある。それは戦場と化した街や村であり、修羅と化す人の心である。そこで死ななければならないのは心やさしい現代の若者であり、私たちの半分である」 ※出典:「高畑勲 『太陽の王子 ホルスの大冒険』から『かぐや姫の物語』まで」(キネマ旬報社) 公開後、「反戦映画」のジャンルに括られたこの作品を、高畑さんは繰り返し「反戦映画ではないし、なり得ない」と主張していた。 「そういった(悲惨な)体験をいくら語ってみても、将来の戦争を防ぐためには対して役に立たないだろう、というのが私の考えです」 「戦争末期の負け戦の果てに、自分たちが受けた悲惨な体験を語っても、これから突入していくかもしれない戦争を防止することにはならないだろう、と私は思います。やはり、もっと学ばなければならないのは、そうなる前のこと、どうして戦争を始めてしまったのか、であり、どうしたら始めないで済むのか、そしていったん始まってしまったあと、為政者は、国民は、いったいどう振る舞ったのか、なのではないでしょうか」 ※出典: 「君が戦争を欲しないならば」(岩波書店) 被害者の視点で戦争の悲惨さを伝えることは真の「反戦」とは言えず、戦争を食い止める力にはならないのではないかーー。悲惨さを語る以上に、戦争を起こした過ちを見つめ直すことの重要性を説いていた。

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August 15, 2020 at 09:02AM
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