蔚山現代がメルボルン･Vを下してACL準々決勝進出を決めた。
現地時間6日、AFCチャンピオンズリーグ（ACL）はカタールでラウンド16が開催され、西川聡の所属するメルボルン・ヴィクトリー（オーストラリア）は蔚山現代（韓国）と対戦した。
FC東京と同じグループFを5勝1分の無敗で首位通過し、優勝候補の一角にも数えられる蔚山現代に対し、北京国安（中国）に次ぐ2位でグループEを抜けたメルボルン・ヴィクトリーが挑むという構図。蔚山現代の攻勢が予想される一戦で、西川はベンチからのスタートとなった。
立ち上がりから、大方の予想通り蔚山が攻勢に試合を進める。メルボルンは引き気味の守備からカウンターを狙うが、15分にアクシデントが発生。トラオレが負傷によりプレー続行不可となり、西川が投入される。
思わぬ形で交代枠を消費したメルボルンに対し、攻める蔚山現代は21分、イ・チョンヨンのスルーパスに抜け出したキム・インソンがGKクロコンブとの1対1を迎えるも、この決定機はクロコンブが横っ飛びではじき出す。
このセーブで調子を上げたクロコンブは、41分にもユン ビッカラムの強烈なミドルシュートに横っ飛びで反応。守勢のチームを最後尾から支える。
蔚山現代が攻勢に試合を進めながらもGKクロコンブの好守でスコアレスのまま試合を折り返したメルボルンは、後半のピッチにラウトンを投入。一方の蔚山現代もヨンセンとキム テファンを投入し、互いに先制点を狙いに行く。
すると48分、ペナルティーエリア左でボールを受けた西川が、縦に仕掛けて左足を振り抜く。角度のない位置から放たれた強烈なシュートは、GKチョ・スヒョクが一旦はじきながらもしっかりと抑えた。
53分には蔚山現代に決定機。ユン・ビッカラムの右クロスをキム・インスンが頭で落とし、中央のジュニオールが左足ボレーで捉える。しかし、ここもGKクロコンブが素晴らしい反応でゴール上へとはじき出し、先制点を与えない。62分には右クロスのこぼれ球を、ゴール前のキム・インスンがボレーで押し込むが、これはゴール左へと外れる。
後半も我慢の時間帯が続いていたメルボルンだったが、65分、ついにゴールを割られてしまう。ペナルティーエリア手前でボールを受けたユン・ビッカラムのシュートがDFに当たり、こぼれ球をヨンセンが押し込む。これには好守を連発していたGKクロコンブも及ばず、蔚山現代がようやく均衡を破った。
先制を許したメルボルンは、ライアンとローリー・ラタンツィオを投入。一方の蔚山現代もイ・チョンヨンを下げてウォン・ドゥジェを投入する。
すると迎えた77分、右サイドからのユン・ビッカラムのFKをウォン・ドゥジェが頭で合わせ、蔚山現代が大きな追加点を挙げる。
2点差をつけた蔚山現代は、ジュニオールを下げてイ・グノを投入。まずは1点を返したいメルボルンだが、蔚山現代がリスクを冒さなくなったため、カウンターを仕掛けることができない。
逆に蔚山現代がカウンターを仕掛ける場面が目立つようになり、81分にはキム・インスンのシュートが右のポストを直撃。さらに86分、右CKをニアサイドで逸らし、ファーポストのヨンセンが押し込んで3-0。終盤は蔚山現代がボールを回して時間を使い、メルボルンの反撃をゼロに抑えて北京国安の待つ準々決勝へと駒を進めた。
■試合結果
蔚山現代 3-0 メルボルン･V
■得点者
蔚山現代 ：ヨンセン（65分、86分）、ウォン・ドゥジェ（77分）
メルボルン･V：なし
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