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韓国『現代グループ』の電動化加速で深まる「日本がおいてけぼり?」の焦燥感 - EVsmartブログ

現代の電気自動車ラインアップがますます充実

韓国最大の通信社である『聯合ニュース』が『Hyundai to launch all-new EV next year』(英文記事にリンク)と題した記事を配信したのは、5月11日のことでした。

記事によると、環境に優しい自動車へのニーズに応えるために、来年(2021年)、新たな大型電気自動車を発売する計画とのこと。生産ラインの変更には労働者の同意が必要であるため、電気自動車の生産を予定している工場の労働組合に計画の説明を行ったという主旨でした。

「新たな大型電気自動車」は、2019年のフランクフルトモーターショーや、上海での博覧会に出展された『45 EV concept』をもとに市販化モデルを開発するという内容です。

「来年、新型電気自動車を発売」というニュースそのものは、今さら驚くほどのニュースではないでしょう。でも、日本市場からは撤退している現代自動車のことを、私たち(日本人)はよく知りません。改めて確認してみると、日本人が気付かないうちに、現代自動車の電動化は着実にラップを刻んでいる印象です。

モータリゼーションの電動化が世界各国の産業にとってのマラソンレースだとすると、日本の自動車メーカー各社が先頭集団から置き去りにされつつあるような焦燥感を覚えます。

※冒頭写真は『45 EV concept』。

グループ2社ですでに4車種のBEVをリリース

現代自動車は韓国最大の自動車メーカーであり、1998年には起亜自動車を傘下におさめ「現代自動車グループ」として世界各国に進出しています。2019年の新車販売台数は724万台で、フォルクスワーゲングループ、トヨタグループ、ルノー・日産・三菱アライアンス、GM(General Motors)に次いで、世界5位の自動車メーカーとなっています。

日本市場には2001年に進出したものの販売実績は振るわず、2010年には乗用車の販売から撤退。今、現代自動車ジャパンのウェブサイトでは、大型バスだけが紹介されている状態です。そんなわけで、日本のユーザーには印象が薄い「現代自動車」と「起亜自動車」ですが、電動化には日本メーカーよりもむしろ積極的に取り組んでいて、グループ2社ですでに4車種のBEV(純電気自動車)のラインアップを揃えています。


現代『KONA Electric』
5人乗りのコンパクトSUV。電池容量39.2kWhと64kWhのバージョンを展開。イギリスでの価格は約3万ポンド(約398万円)〜。


現代『IONIQ electric』
コンパクトな4ドアセダン。電池容量は38.3kWh。イギリスでの価格は約3万ポンド(約398万円)~。
(写真は現代自動車ウェブサイトから引用)


起亜『e-Niro』
64kWhのバッテリーを搭載した軽快な印象のSUV。イギリスでの価格は約3万5000ポンド(約464万円)〜。


起亜『Soul EV』
モデルチェンジを受けて2代目に。Niro の弟分的なSUVながら、バッテリー容量は64kWh。イギリスでのファーストエディションの価格は約3万4000ポンド(約451万円)〜。

価格の情報は、それぞれのイギリス向けウェブサイトでサクッと調べました。補助金を引いた後の価格かと思います。

欧州市場でも健闘中

こうして並べてみると、現状でもなかなかのラインアップです。ことに現代の『KONA Electric』や起亜の『e-Niro』とか、300万円台で手が届く電気SUVだったり、64kWhのバッテリーを搭載して400万円台のSUVというのは、なかり魅力的に感じます。

おりしも、アメリカメディアの『Clean Technica』に、欧州での2020年1〜3月期のEVとプラグインハイブリッド車販売台数をまとめた記事が公開されました。

出典:『Tesla Model 3 Reaches #1 In Europe As Europe Reaches 10% EV Market Share — March 2020』by Jose Pontes on『Clean Technica

BEVだけの順位をみると、日産『リーフ』が8659台で5位とがんばってますが、現代グループのEVも、現代『KONA Electric』が6077台で7位、起亜『e-Niro』が4366台で9位に食い込んでいます。

「まだまだリーフが勝ってるな」という見方もできますが、全体を俯瞰すると、テスラ『モデル3』とルノー『Zoe』以外は入賞のゴールラインを目指す混戦団子状態ともいえます。そもそも、日本メーカーのBEVが相変わらずリーフだけというのは寂しい限り。ホンダeやマツダMX-30は、これからランクインすることができるのでしょうか。

日本語版聯合ニュースの記事を遡ってみると、この投稿のきっかけになった記事は見当たりませんでしたが、今年に入ってからだけでも、『現代自トップ「未来市場でリーダーシップ確保」 5年で9兆円超投資へ』(2020.1.2)、『韓国現代・起亜自 19年のEV輸出2.3倍に急増』(2020.1.03)、『現代自動車の電気自動車コンセプトカー「Prophecy」を公開』(2020.3.3)といった前のめりなニュースが並んでいます。

“Prophecy” Concept

はたして、5年後の販売台数レースはどうなっているのか。トヨタの全固体電池実用化発表はいつになるのか。なんとか、電動化マラソンで日本がおいてけぼりにならないことを願います。

(文/寄本 好則)

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May 13, 2020 at 07:31AM
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